大野町のいえ岐阜県各務原市
- 用途
- 専用住宅
- 敷地面積
- 399.26㎡
- 延床面積
- 114.89㎡
- 構造
- 木造
Photo by Reiji Yasue
岐阜県各務原市の市街化調整区域に建つ、平屋のコートハウス。交通量のある南北の2本の道路に挟まれた敷地のため、中庭に向かって開く計画とした。
敷地の南にご実家があり、頻繁に行き来するため、南棟に玄関を作り、収納、寝室、音楽室を配置、北棟には生活の中心となるリビングダイニングキッチンと、お子さんが大きくなって仕切るまではリビングと一体に使える場所に子ども部屋、南北の棟をつなぐ形で水回りを配置した。
軒のかかるデッキには水まわりとダイニングから出れるようにし、物干しスペースとハンモックを設置できるようになっている。気持ちの良い季節には、ダイニングの木製サッシを全開にして、内と外を一体的に使うこともできる。
ご主人のご要望は趣味の楽器、特にドラムを好きなだけ叩ける完全防音の音楽室。ドラムはほかの楽器と違って、持ち運びやセッティングに時間がかかるので、レンタルスタジオなどに練習に行っても自分のドラムを叩くことが難しいので、家を建てる際はどうしても音楽室が欲しいという夢が実現した。音楽室を完璧に作るため、専門の業者と協力して計画、施工した。
屋根と外壁のガルバリウムは3種類の幅のものをランダムに見えるよう検討して施工している。3棟あるそれぞれ屋根の大きさが違うが、直交する部分は揃えたいという難題に、工務店さん、板金屋さんと検討を重ね、とても綺麗に完成した。
ダイニングのトップライトからの光は、日々変化して、季節や時間によって様々な表情を見せてくれる。そんなダイニングキッチンとリビングを中心とした、性能と意匠を両立した大らかな平屋のコートハウスが出来たと思う。